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ローザンヌ運動新総裁にマイケル オー氏任命

05 2月 2013

 

若いリーダー選任により、主導権を次世代に

Dr. Michael Oh

ロンドン発 201325

ローザンヌ運動は本日付で、マイケル オー博士を新たな総裁兼CEOに任命したことを発表した。オー氏は韓国系アメリカ人で41歳、現在日本で働きをしている。この任命は3月1日付で発効する。

「マイケルは異文化間の架け橋となれる人物です。東洋から西欧へ、また世代間の橋渡しもできます。ローザンヌ運動の全体に通じており、このリーダーの職務に召されることに伴う困難を理解しています。」とローザンヌ運動理事長ラム・ギドゥーマル氏は語る。同理事会は先週、満場一致でこの人事を確定した。「神の栄光のため、マイケルはダグ・バーザル氏及びローザンヌの国際指導陣が築いてきた確固たる土台の上に、さらなるものを積み上げることができるでしょう。」

オー氏は日本の名古屋市にあるキリスト聖書神学校の校長であり、創立者である。同校は活力ある発育途上の神学校として、日本のキリスト教界の次世代のために刷新されたビジョンを求める、若いクリスチャンの間にインパクトを与えつつある。オー氏とローザンヌとの関わりは2004年にさかのぼる。以後、2006年のローザンヌ次世代リーダー会議では基調講演者及び企画チームメンバーとして奉仕し、2007年以来ローザンヌ運動理事を務めている。正式な就任式は、6月に南インドで開催されるローザンヌ・グローバル・リーダーシップ・フォーラムの中で行われる。

オー氏の前任CEOであるS・ダグラス(ダグ)・バーザル氏は3月1日付で米国聖書協会会長に就任する。

「マイケルはきわめて豊かな賜物を持つ若いリーダーです。今後何年もの間、ビジョンと情熱をもってローザンヌ運動に仕えてくれることでしょう。」とバーザル氏は語る。「彼は思慮深い実践者であり、ローザンヌの中核的スピリットである謙遜、友情、学び、祈り、パートナーシップ、そして希望を体現する人物です。」

さらに、オー氏はローザンヌの豊かな歴史の価値を理解しているとバーザル氏は考えている。ローザンヌ運動は「全教会が、全世界に、福音の全体をもたらすこと」を決意しているが、その決意を共有する世界中の次世代メンバーを鼓舞し、彼らの協力を取り付けるための能力を、オー氏はすでに次世代リーダーとして実証してきたとバーザル氏は見ている。

「ローザンヌ運動は良い人材を得ました。未来は明るい希望に満ちています。」とバーザル氏は付け加える。リーダーシップのバトンをオー氏に渡した後、バーザル氏は名誉会長として引き続きローザンヌの指導陣にとどまる。

「このたびの任命を受け、私は恐れ多い思いです。ビリー・グラハム氏、レイトン・フォード氏、ゴットフリード・オセイ-メンサ氏、ポール・シーダー氏、そして私の恩師であり友人でもあるダグ・バーザル氏といった歴代の敬虔なリーダーを通して、神様はローザンヌ運動のうちに尊い伝統を培ってくださいましたが、今、私はその足跡に従おうとしているのですから。」とオー氏は語る。「私自身がリーダーとして育てられてきたのは、ローザンヌの数々の次世代リーダーの場合と同様に、ダグとローザンヌ理事会、そしてローザンヌの他のリーダーの皆さんの指導によるところが大きいです。ローザンヌはより若く、強くなってきており、世界の教会の豊かな多様性と深みをより一層反映するものになりつつあります。世界宣教のために世界の次世代リーダーを動員し、つなげていくことは、私がローザンヌのリーダーシップを取るにあたり、大いに楽しみとし、また優先していく事項です。」

オー氏の任命は日本のリーダーにも歓迎された。オー氏がローザンヌに仕える間も日本に住み続けることに、日本のリーダーは喜びを露わにする。「私共は日本の教会の間に、オー氏のための祈りと支援の輪を広げるため、できる限りの努力をしてまいります。さらに、私は日本福音同盟理事を務めておりますが、総主事の品川謙一氏はオー氏の旧友です。このたびのオー氏の任命に際し、神の国の前進のために共に仕えるよう、日本の諸教会をリードしていく用意があることを品川氏から伺い、心強い限りです。」と日本ローザンヌ委員会委員長の金本悟氏は述べる。

オー氏を推薦した人事委員会は、ベルヘイブン大学学長ロジャー・パロット博士を委員長とする。パロット氏によると、同委員会は検討した候補者の全体的水準の高さに非常に感心したという。それは、世界的な幅広さと深さにおいて、ローザンヌがいかに成長したかの証しだと同氏は語る。「私がマイケルのうちに見いだしたのは、世界宣教に対する洞察力に富んだビジョン、今日の世界が国際的にも国内的にも抱えている複雑な問題に対する豊かな理解力、奉仕に対する敬虔なへりくだり、そして周囲を巻き込まずにおかないようなキリストに対する熱心です。」とパロット氏は述べる。南アフリカのアフリカン・エンタープライズ会長で同委員会委員のエスメ・バウワーズ氏は、こう述べる。「マイケルの任命は、宣教と伝道に携わる全世界の新進の若いリーダーを見いだし、整えるという、ローザンヌの恒常的な決意の一環としてなされました。」

ローザンヌ国際ディレクターのリンゼイ・ブラウン博士も、オー氏の抜擢により先行きは明るいと感じている。「私は『全地が神の声を聞くようになる』という目標に向かって、マイケルと共に働くのを楽しみにしています。」とブラウン氏は述べる。同氏は円滑なリーダーシップ交替を支援するために、引き続き2015年まで国際ディレクターを務めることを約束している。

オー氏はペンシルバニア大学から哲学博士号(文化人類学及び教育学専攻)、ハーバード大学から修士号(東アジア研究専攻)、トリニティ神学大学から神学修士号(宣教学重点)、ペンシルバニア大学から科学修士号を受けている。18年前に結婚したパール夫人との間に5人の子どもがある。

参考

ローザンヌ運動は、世界宣教に向けての協力のために福音派リーダーを動員する世界的な運動である。その始まりは、ビリー・グラハム氏とジャック・デイン主教の主導で1974年にスイスのローザンヌで開催された国際世界宣教会議である。南アフリカのケープタウンにおける第3回ローザンヌ世界宣教会議(2010年10月)では、198か国から4,200名のクリスチャンリーダーが一同に会した。この会議から生まれた The Cape Town Commitment[1] (lausanne.org/ctcommitment) は、ローザンヌ運動の諸活動の青写真の役割を果たす。ローザンヌ運動は同書に解説される諸問題について、毎年4、5回の会議を主催している。詳しくは公式ウェブサイト lausanne.org を参照。

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Naomi Frizzell

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[1] 日本語版は「ケープタウン決意表明(コミットメント)」(いのちのことば社)